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書道道具の片付けのコツ~ 道具を長持ちさせる片付け方のコツとは!

 
書道道具は、きちんと正しく片付ければ長く使い続けることができるものです。
 
ここでは道具別に、正しい片付け方を紹介していきます。
 
 
<筆について>
 
【大筆】
 
筆は、完全に墨を取り除く必要があります。
 
毛の根本からしっかり水で洗い、墨汁を完全に落としましょう。
 
35度程度のお湯で洗うのがもっとも望ましいとされていますが、学校など、お湯を使いにくい環境であるのなら水で洗っても構いません。
 
しっかり洗い終わったら軽く毛先を絞り、形を整えます。
 
完全に乾燥させてから片付けるのが理想的です。
 
また、大筆・小筆共通のこととして、「筆キャップをかぶせるのはNG」という決まりがあります。
 
筆を購入したときには筆キャップがついてきますが、筆キャップはあくまで「未使用時の筆の毛先を保護するためのもの」です。
 
一度使った筆には、筆キャップはかぶせません。
 
【小筆】
 
大筆はしっかりと墨汁を洗い流す必要がありますが、小筆はその必要はありません。
 
ティッシュなどで墨汁を拭いて、形を整えるだけに留めます。
 
水で洗ってしまうと筆の糊が溶けてしまうのですが、小筆は大筆とは異なり、これをある程度残しておくことが求められるからです。
 
なぜなら根本の糊が残っていた方が、細かい文字をきれいに書くことができるからです。
 
 
<墨や硯、毛氈(下敷き)の片付け方>
 
【墨】
 
ボトルに入れられている液体の墨汁は、キャップを閉めればそれで事足ります。
 
しかし固形の墨の場合は、きちんと手入れをしなければなりません。
 
固形の墨を使った場合は、しっかりと墨の表面の水分を拭き切ってください。
 
書き損じた半紙で拭うのが理想的です。
 
この過程を怠ると、墨がひび割れてしまう可能性があります。
 
【硯】
 
まずは墨汁を片付けます。
 
墨汁は、書き損じた半紙などに吸い取らせて、燃えるゴミに捨てます。
 
墨汁が硯に残ったままだと筆を傷める原因になりますから、水でよく洗うようにします。
 
脱脂綿などを使って洗い落せればそれが一番よいでしょう。
 
洗い終わったら、水滴をよく拭ってから片付けます。
 
【毛氈(下敷き)】
 
毛氈(下敷き)を片付ける場合には、まずは表面についた墨をふき取ることが必要です。
 
そののち、少し時間を置いて乾燥させてください。
 
毛氈(下敷き)は折り目がついてしまうと、非常に使いにくくなります。
 
このため、片付けるときにはくるくると丸めるようにしてください。
 
書道道具は、丁寧に使えば長く使えるものです。
 
「今日もありがとう」という気持ちを込めて、正しい方法で片付けてくださいね。
 
 
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