服についた墨汁が落ちない!対処方法を知りたい
お子さんに習字を学ばせている親御さんなら、一度は「服についた墨汁が落ちない!」と頭を悩ませたことがあるのではないでしょうか。
習字の学習においてほぼ必須となる「墨汁の落とし方」について解説していきます。
<気を付けて! 水で洗っても墨汁は落ちません>
実は墨汁は、水洗いをしても一般的な洗剤を使っても落とすことができません。
また、油にも溶けないため、クレンジングオイルなどを使ってもがんこに残り続けます。
これは、墨汁がカーボンブラックという炭素とニカワ。そして水を使って作られているからです。
カーボンブラックは油などを不完全燃焼して得られる、非常に小さな粒を持つものです。
小さな粒であるため、衣服の繊維の間にまで入り込みます。
繊維の間にまで入り込んでしまったカーボンブラックを取り除くには、単純に「洗う」という方法では力不足なのです。
<身近な「研磨剤」を使ってカーボンブラックを取り除く>
そんな困りものの墨汁汚れですが、実はこれは身近にある物を使ってある程度取り除くことが可能です。
その身近なものとは、「ご飯粒」です。
ご飯粒はかつて糊として使われていましたが、これはご飯粒の持つ「でんぷん質」によるものです。
ご飯粒を指先でこねていると糊状態になるので、これにカーボンブラックを吸着させて汚れを取り除きます。
やり方は簡単です。
1.まずは台所用の洗剤を汚れに塗る。これによって、汚れは落ちなくても汚れを浮かび上がらせることができる
2.こねたご飯粒を1の上に置き、よくなじませる
3.たたくようにして汚れを取り除く
4.汚れが落ちたら、洗濯用の洗剤を使って洗い上げる
<「落ちなくてもダメージの少ない服」を選ぶのも良し>
ただこの方法でも、完全に汚れを除去しきることは難しいとされています。
なお汚れは時間を置けば置くほど取れにくくなるので、速やかに対応しなければなりません。
また、「落ちなくてもダメージの少ない服」を選ぶのもひとつの方法です。
たとえば黒い服ならば、墨汁がついても目立ちません。
また汚れても構わないようなエプロンなどをつけるように教えるのも良いでしょう。
ちなみにウール素材やポリエステル素材は墨汁の汚れに対して極めて強いので、これを選ぶのもおすすめです。
「お気に入りの洋服だから、できる限りきれいに落としたい!」という場合は、クリーニングに出すことをおすすめします。